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2022年1月20日木曜日

 

2階郷土資料コーナーのガラスケース展示が変わりました

今年のテーマは

      「吉田松陰も見た?! 名所圖會で巡る旅」

                   

萩図書館所蔵の江戸時代の日本各地の名所図会を展示・紹介するとともに、29年間の生涯で何度も長い旅をした吉田松陰のエピソードも併せて展示しています。




手前に名所図会と中に描かれている絵図(複製)、奥に松陰の旅のエピソードをのせたパネルを展示しています。



 江戸時代の人々にとって、旅に出ることは憧れであり、そのため各地を紹介する名所図会が多く出版されました。それらは大変人気がありました。                      

 

 

日本各地を歩いた松陰も、図会に描かれたような風景を見ていたかもしれません。



当時の名所・旧跡の様子を楽しんでいただければ幸いです。

今年の12月まで展示しています。

                  

2022年1月12日水曜日

”ブック ぶらり”増設しました📚

” ブック ぶらり”(常設 古本市コーナー)に新しいコーナーができました!

こちらです(公衆電話前に設置)。


新しく状態の良い本や人気のある本、

全集の本も1冊から選べます。

代金は、こちらにお入れください(”喫茶ぶらり”入口前)。



本を選ぶ楽しみが増えました😃

欲しかった本が見つかるかもしれません📚

いただいた代金は、萩図書館の新しい本や雑誌の購入に当てています。

どうぞ、お立ちより下さい🎵














2022年1月6日木曜日

展示「書評に載った本」9~12月

明けましておめでとうございます🎍


1月5日より,萩図書館1階 階段横にて

❝書評に載った本❞の展示を開始しました❕



令和3年9月~12月に

新聞各紙の書評欄に掲載された本のうち,

当館が所蔵しているものを集めました。


掲載新聞は,
朝日新聞,読売新聞,毎日新聞,日本経済新聞,
産経新聞,中日・東京新聞 の6紙です。


折節に話題のテーマの本が紹介されることが多い書評欄。
本選びの参考にされてみてはいかがでしょうか❔


SDGs(持続可能な開発目標)や気候変動への
関心の高まりから再び注目を浴びた
『センス・オブ・ワンダー』(著:レイチェル・カーソン)


没60周年を迎えた文豪の名作
『老人と海』(著:アーネスト・ヘミングウェイ)

その他にも
『私たちの真実』(著:カマラ・ハリス)
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』
(著:ブレイディみかこ)
『月と日の后』(著:冲方 丁)
『ランニング王国を生きる』(著:マイケル・クローリー)など,
様々な分野の本を一堂に集めています。



新年も皆様のご来館をお待ちしております😊

2022年1月5日水曜日

 萩のまちと文学⑤ 井上剣花坊

新しい年が明けました。コロナ禍ではありますが、年末年始、久しぶりに懐かしい人と再会された方もいらっしゃると思います。

     「飛びついて 手を握りたい 人ばかり」

                (句碑場所 萩市民館横)

この句は萩出身の川柳作家井上剣花坊(けんかぼう)が、大正10年(1921)、30年ぶりに帰郷した時に詠んだものです。旧知の人々と再会する様子が目に浮かんでくるような一句です。

井上剣花坊は明治3年(1870)江向に生まれました。喧嘩早い性格だったようで、柳名の由来にもなっています。明倫小を卒業後、木間小学校の代用教員となりましたが30歳で上京、新聞社に勤め川柳投稿欄を担当する傍ら川柳会を結成、門下は全国に広まりました。さらに機関紙「川柳」(のち「大正川柳」)を創刊しました。

川柳は江戸時代からありましたが、江戸末期には堕落した作風から狂句と称されていました。

剣花坊はその作風を一新し、川柳を民衆芸術にしようと尽力しました。

「民衆のだれもかれもが詩を作り、そうして自分のつくったものを自分で歌うのが当然だと思います。否、それが真に民衆芸術、民衆詩というものだろうと考えるのです。」(『大正川柳』百号記念号 (大正9年11月発行)掲載文より)

新聞社退社後は、全国を行脚するなど精力的に活動、昭和4年(1929)『川柳王道論』を発表、やがで近代川柳の祖と呼ばれるようになりました。『宮本武蔵』で知られる作家の吉川英治も弟子の一人です。

武士の家に生まれましたが、平民主義・自由主義を唱え、長州閥などの権力とは終生距離を置きました。

剣花坊は昭和9年(1934)9月、鎌倉で65歳の生涯を閉じましたが、共に川柳の道を歩んできた同郷の妻井上信子はその後も川柳をつくり、夫婦で川柳を極めました。

今では新聞の1面に川柳の投書欄があり、毎年サラリーマン川柳が発表されるなど、川柳は私たちの生活にとても身近なものとなっています。剣花坊はこのことをとても喜んでいるのではないかと思います。


現在、萩の町の其処かしこに剣花坊の句碑が建っています。

「いっぱいに よろこびを吸う 朝の窓」

                (句碑場所 萩有料道路萩往還公園)


「憧れを 画がけと空は ただ蒼し」

                   (句碑場所 素水園)


最後に、新年にふさわしい句をご紹介します。

       「新らしい 心になりぬ 初日の出」

                    (句碑場所 住吉神社)

参考図書

川柳中興の祖 井上剣花坊  』(萩ものがたりvol.13)

                 井上剣花坊顕彰会/監修・編著  当館所蔵あり

『井上剣花坊句集』 井上剣花坊顕彰会/編  当館所蔵あり

『新興川柳運動の光芒』 坂本幸四郎/著 当館所蔵あり

『川柳の群像』 東野大八/著 田辺聖子/監修・編 当館所蔵あり

『作家たちの文章で綴る 萩のまち文学散歩』 萩図書館「文学散歩」制作委員会/編集・萩まちじゅう博物館出版委員会/発行 当館所蔵あり カウンターで販売中