「第26回図書館振興県民のつどい」で、若手ミステリー作家 芦沢央先生に「図書館と私」という演題でお話しいただきました。
2025年、「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録されて10周年を迎えるのに先立ち、昨年から各地域を舞台とした短編小説が発表されています。その中で、芦沢先生が萩市を担当され「あと、ひと言だけ・・」を執筆されたことがきっかけで芦沢先生にお話頂くことになりました。
芦沢先生は、中高生の頃、近所の図書館4~5館で、繰り返し、貸出カード一杯になるまで本を借りて読まれていたそうで、年間1000冊読まれたこともあるそうです。
そんな筋金入りの読書家である先生が、学生時代、社会人、作家になって、母として、どう図書館を利用されてきたかをお話しいただきました。
よく図書館を利用されてきた芦沢先生だからこその図書館の利点や特徴もお話くださり、
なんと・・・先生のおすすめ本も紹介して下さいました!
【就学前】
・『ねないこだれだ』 せなけいこ/著
・『ノラネコぐんだん』シリーズ 工藤ノリコ/著
(先生のお宅では、特に「きしゃぽっぽ」がお気に入りだそうです)
・『うずらちゃんのかくれんぼ』 きもとももこ/著
・『ぜったいにさわっちゃダメ?』 ビル・コッター/著
・『たまごのえほん』 いしかわこうじ/著
【小学校】
・『おしっこちょっぴりもれたろう』 ヨシタケシンスケ/著
・『ボッコちゃん』 星新一/著
(「星新一さんのショートショートならどれでもおすすめ!」とのこと)
・『カラフル』 森絵都/著
・『昔話法廷』シリーズ 今井雅子/著
・科学漫画サバイバルシリーズ
【中高生】
・『十二国記』 小野不由美/著
・『かがみの孤城』 辻村深月/著
・『風葬の教室』 山田詠美/著
・『おめでとう』 川上弘美/著
・『火星の人類学者』 オリヴァー・サックス/著
【大学生】
・『くちなし』 彩瀬まる/著
・『大誘拐』 天藤真/著
・『戻り川心中』 連城三紀彦/著
・『くるまの娘』 宇佐美りん/著
・『奇妙な死刑囚』 アンソニー・レイ・ヒントン/著
【一般】
・『人質の朗読会』 小川洋子/著
・『満願』 米澤穂信/著
・『停電の夜に』 ジュンパ・ラヒリ/著
・『あなたの人生の物語』 テッド・チャン/著
・『キャパの十字架』 沢木耕太郎/著
芦沢先生は紹介したい本がもっとたくさんあったそうですが、その中から各世代に向けて5冊ずつ選んでいただきました。
講演では一冊ずつの本の内容や魅力もお話しいただきました。
1時間45分の講演であったにも関わらず、先生の楽しいトークのおかげで、終始和やかな雰囲気に包まれ終了しました。
講演の後のサイン会では、長蛇の列ができ、用意していた20冊があっという間に完売しました。
今回の講演会は、台風21号の影響で、飛行機が無事空港に着くかも分からず、着いても道路が通行止めだったりとトラブル続きでした☔
先生は講演会で「私は怖いと思うのものが多くて、怖いがゆえにそれについてどんどん考えてしまうんです。みんなを怖がらせようとして小説を書いているわけではないんです。」と話されました。今回の講演会の道中では怖がりの先生にとって、怖い事がたくさん起きてしまったと思いますが、私たちは先生をお招きできて本当に良かったです。
最後に、色紙を書いていただきました。さすが、文章にセンスが溢れ出ています🌟
色紙は「ようこそおいでました!芦沢央先生」の展示コーナーに掲示しています。
どうぞご覧ください😊